何となく、柳澤健『2016年の週刊文春』(光文社)をKindleで読んでみた。
著者の柳澤氏はノンフィクションライター。株式会社文藝春秋に在籍の後、2003年に独立。
週刊誌を読む習慣のない自分にとっては、『週刊●●』などどれも同じで、「金儲けのために人のプライバシーを暴き立てるハイエナ」ぐらいにしか考えていなかった。
が、『2016年の週刊文春』によれば、『文春』はそうではないらしい。
『週刊文春』は他社とは違い、権力者に忖度せずにスキャンダルを暴き、凶悪犯罪を犯した少年でも容赦なく実名を公表するなど、不正や不条理を告発し続けてきたという。訴訟にも怯まない、そういった類の武勇伝や正当化の主張がてんこ盛りで、一瞬「文春ファン」になりかけるところだった。
「『けしからん!』とか『許せん!』という感情もわかる。でも、わかっちゃいるけどやめられないところ、白か黒かで割り切ることのできない部分が人間にはあるじゃないですか。
良い人間の悪いところを突いたり、逆に悪い人間のいい部分に光を当てたりしながら、愚かさ、恐ろしさ、浅ましさ、美しさ、面白さ、そのすべてを持つ人間の営みをエンターテインメントとして読者にお届けするのが『週刊文春』だと思っています。人間は人間からしか学べないから」
「プライベートに食い込むこと自体が悪い、と認識されるのは危険な風潮です。記者会見や囲み取材やオフィシャルな場でリアルな情報がとれるはずがない。人間の奥深くに入り込まなければ本当の話は絶対に聞けません。」
本書の中でこのように語るのは『週刊文春』の元編集長、新谷学氏。
本書では、元編集長の花田紀凱氏と新谷氏は(ダーク?)ヒーローのように賛美的に描かれている。
読んでいて不快に思う箇所もたくさんあるが、一方で、「うーん、そんなもんかな」と思ったりもする。
というわけで、楽天マガジンに出ている『週刊文春』をパラパラめくってみた。9月16日号には「スクープ記事」がないせいか、普通。小澤征悦と桑子真帆アナの新婚ドライブデートの写真など、どうでもいい。一体どれだけ多くの人がこういう盗撮?写真を見て「学ぶ」のだろうかとうんざりする。
これを書いていたら、新婚の鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)のことがやはり「文春」発で報じられている。
新谷氏の「人間は人間からしか学べないから」は、それっぽい言い草だが、鬼龍院氏の一件から何が学べるというのか。
ちなみに、『2016年の週刊文春』で書かれているように、新聞やテレビ番組(NHKも含む)に出てくる記事や報道が真実とは限らないということは肝に銘じなければならない。
著者の柳澤氏はノンフィクションライター。株式会社文藝春秋に在籍の後、2003年に独立。
週刊誌を読む習慣のない自分にとっては、『週刊●●』などどれも同じで、「金儲けのために人のプライバシーを暴き立てるハイエナ」ぐらいにしか考えていなかった。
が、『2016年の週刊文春』によれば、『文春』はそうではないらしい。
『週刊文春』は他社とは違い、権力者に忖度せずにスキャンダルを暴き、凶悪犯罪を犯した少年でも容赦なく実名を公表するなど、不正や不条理を告発し続けてきたという。訴訟にも怯まない、そういった類の武勇伝や正当化の主張がてんこ盛りで、一瞬「文春ファン」になりかけるところだった。
「『けしからん!』とか『許せん!』という感情もわかる。でも、わかっちゃいるけどやめられないところ、白か黒かで割り切ることのできない部分が人間にはあるじゃないですか。
良い人間の悪いところを突いたり、逆に悪い人間のいい部分に光を当てたりしながら、愚かさ、恐ろしさ、浅ましさ、美しさ、面白さ、そのすべてを持つ人間の営みをエンターテインメントとして読者にお届けするのが『週刊文春』だと思っています。人間は人間からしか学べないから」
「プライベートに食い込むこと自体が悪い、と認識されるのは危険な風潮です。記者会見や囲み取材やオフィシャルな場でリアルな情報がとれるはずがない。人間の奥深くに入り込まなければ本当の話は絶対に聞けません。」
本書の中でこのように語るのは『週刊文春』の元編集長、新谷学氏。
本書では、元編集長の花田紀凱氏と新谷氏は(ダーク?)ヒーローのように賛美的に描かれている。
読んでいて不快に思う箇所もたくさんあるが、一方で、「うーん、そんなもんかな」と思ったりもする。
というわけで、楽天マガジンに出ている『週刊文春』をパラパラめくってみた。9月16日号には「スクープ記事」がないせいか、普通。小澤征悦と桑子真帆アナの新婚ドライブデートの写真など、どうでもいい。一体どれだけ多くの人がこういう盗撮?写真を見て「学ぶ」のだろうかとうんざりする。
これを書いていたら、新婚の鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)のことがやはり「文春」発で報じられている。
新谷氏の「人間は人間からしか学べないから」は、それっぽい言い草だが、鬼龍院氏の一件から何が学べるというのか。
ちなみに、『2016年の週刊文春』で書かれているように、新聞やテレビ番組(NHKも含む)に出てくる記事や報道が真実とは限らないということは肝に銘じなければならない。